ベンチャーキャピタリストは思った

上場企業のIR資料やベンチャー界隈、大好きなサッカーについて書いてます。

オンラインからオフラインへの消費行動

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前回は、「補充型経済」について書きました。

www.vcdiary.work

 

不足した日用品(もしくはコモディティ化されたもの)が、自動で自宅に届くことが当たり前になると、小売店は瀕死になるんじゃないか、という内容です。

 

記事を書いたあとに『小売再生』を読み進めました。

私も飲食店を経営する身ですので、もう衝撃的なことばかりで脅威を感じています。

 

間違いなく構成が整っていない駄文になりますが、自分のアウトプット&備忘録として書いていくので、お時間がありかつ興味がある方にお付き合いいただければと思います。

 

マーク・アンドリーセンの予言

世界初のウェブブラウザ「モザイク」を開発し、現在はシリコンバレー屈指のVC「アンドリーセン・ホロウィッツ」のパートナーであるマーク・アンドリーセンは以下のように予言しています。

もう小売店は店をたたむしかないでしょう。みんなネットで買い物をすませるようになりますから。そもそも小売チェーンはどこも考えられないようなコスト構造ですが、他に代わりがないからやって来られたようなもの。店舗の固定費に加えて在庫を抱えているから、どの店も信用取引に大きく依存しています。そこに売り上げが20%減、30%減となったら、どうやって生き残るんですか?だいたい、商品を棚に全部ならべなきゃいけないなんでおかしですよ。もっとましなやり方があるはずです。-P13

インターネットの神様みたいな人なのでとてつもなく説得力があります。実際にAmazonは全てのものをインターネットで購入できるよう今もなおその品揃えを増やしています。

  • わざわざ暑い日、寒い日、雨の日にお店というリアルな場所に出向き、商品を探し回り、レジに運び、家に持って帰る。
  • Amazonでポチッとすれば当日か次の日には家に届く。

この2択だったらAmazonの方が便利ってのは間違いないと思います。

消費者にとってAmazonは非常に便利ですが、経営する側にとってもメリットが大きいです。アンドリーセンの予言にあるように、リアル店舗だと、建物の維持費に加え、商品在庫、店舗スタッフの人件費も必要になります。

一方Amazonの配送センター(フルフィルメントセンターとよばれています)では、自動化がものすごいスピードで進んでいます。

roboteer-tokyo.com

 

Amazonが2012年に買収したkivaシステムズでは、荷物の自動運搬ロボットを開発してます。Amazonのフルフィルメントセンターでは、このロボットが縦横無尽に動き回り、注文が入ると荷物を取ってくる作業をしています。

休憩も給料も必要としないツワモノです。人件費に加え、社会保険の支払いをする必要のないロボットはPL、BSを眺める経営陣にとっても魅力的です。

 つまり消費者は楽だし、経営陣も効率が良い。小売業界にそういう脅威がきています。

これを飲食業界で考えてみると、「UBER eats」が当てはまる気がします。お腹が空いたら、スマホで注文。指定の場所まで届けてくれます。家にいながら食べたいものが届けられる。うーん、こうなると店舗という存在意義が難しくなってきます。

 

こんな絶望ばかりでなく読み進めていくと、一筋の光明が。

オンラインでの購買体験が進めば進むほど、オフライン(つまりリアルの場)にある種の価値が生まれてきます。

その典型例が音楽業界。

音楽はレコードに始まり、CDを販売するという小売でしたが、iTunesによりデータ化され、Youtubeにより無料化されました。つまりお金を払わなくても聴きたい曲を聞けるようになってしまいました。

これにより何が起きたかというと、Youtubeで知ったあのアーティストのLiveに行きたいという欲求が生まれてきたことでした。

つまり、オンラインでの体験がリアルな体験に繋がっています。

「じゃあ店舗も安泰ですね」と安心してはいけません。

オンラインからオフラインに来た時に、消費者(ユーザー)が期待している水準に達しない場合、もうその店舗には来てもらえないでしょう。

なので、本当に難しい。

①オフラインの体験をしてみたいと思えるくらいの魅力さをオンラインで提供する。

②オンラインで期待した水準を、店舗で提供しないといけない。

これ並大抵なことじゃないですよ。つまり、どちらかが良いでは足りず、どっちもよくないといけません。

はあ、また無理難題なことばかりです。

しっかり、お客様に信頼していける店作りをしていきます。