今回は1月末に発表されたfacebookの決算を見ていきたいと思います。
日本では、若者のfacebook離れ、という言葉を耳にすることがよくあります。しかし、今回の決算を見ると相変わらず盤石といわざるを得ない状況でした。
DAU、MAUともに順調な伸び
まずDAUです。
- 全体YoY+14%
- 北米YoY+2%
- ヨーロッパYoY+5%
- アジアYoY+26%
- その他地域YoY+13%
続いてMAUは以下の通り。
- 全体YoY+14%
- 北米YoY+3%
- ヨーロッパYoY+6%
- アジアYoY+23%
- その他地域YoY+14%
本拠地である北米、英語圏(もしくは使われやすい地域)であるヨーロッパでは微増ながら成長。アジアやその他地域(おそらくアフリカ等を想定)では二桁成長をしています。
ユーザー数の伸び以上に成長する売上
売上はYoY+47%と驚異的な成長をしており、地域別で見ると以下の通りです。
- 北米YoY+40%
- ヨーロッパYoY+57%
- アジアYoY+52%
- その他地域YoY+51%
ここで面白いのは、ユーザー数がほぼ横ばいになってきた北米とヨーロッパでも売上が大きな成長をしているということです。逆を言えば、ユーザー数増加中のアジア、その他地域は大きなビジネスチャンスを秘めているというと言えるでしょう。
関連して、ARPU(1ユーザーあたりの売上)を見てみます。
- 全体YoY+27%
- 北米YoY+35%
- ヨーロッパYoY+48%
- アジアYoY+22%
- その他地域YoY+31%
やはり全地域でARPUは伸びています。facebook先進国の方が伸びは大きいことがポイントだと思います。つまり、ユーザーが少ない地域ではまずユーザー数を伸ばし、母数を確保した後に、マネタイズ施策を打っていく、ということがfacebookの戦略ではないのかな〜と。もちろん私個人の仮説ですが。。。
見えない努力はこういうところに
派手なKPIだけでなく、ぜひこういうところも知ってほしいです。
上図では、コストが書かれています。見てみると、売上原価、R&D、販売費および一般管理費が売上に占める割合は全て減少しているんですね。
あれだけ大きな成長をしている裏側でこれだけの経営努力をしている点もfacebookが強者であることの証左なのかもしれません。