ハンバーガー界の黒船シェイクシャックのイノベーション戦略

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今回は、ハンバーガー業界の黒船、『SHAKE SHACK(シェイクシャック)』を取り上げます。

シェイクシャックは、高品質、高価格のハンバーガーを提供するお店で、美味しさだけでなく、外観や内装、商品がインスタ映えすることから特に女性からの支持を集めています。日本の公式HPを確認すると、現在は東京と神奈川で8店舗を運営しています。

もともと2001年にニューヨークで創業されたシェイクシャックは2015年に日本に進出します(一号店は外苑前の並木通り)が、日本へはサザビーとライセンス契約を結んでの出店です。

創業ストーリー的なものは日本のHPにありましたので載せておきます。

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今回は、シェイクシャックの美味しさとか、おしゃれさとかは抜きにして、ナスダックに上場している米国本社のIR資料(2018年1月9日のICR CONFERENCEより)を見て行きます。

 

シェイクシャックはコミュニテイだ

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シェイクシャックは、成長を続け、誠実で、まとまりのあるコミュニティです。私たちは自分たちの強み、店舗での体験、そしてもてなしに注力し続けます。

relentlesslyは「執拗に」という意味があり、相当強調していることがわかります。これがシェイクシャックの経営理念といってよさそうです。

シェイクシャックは直営事業とライセンス事業

シェイクシャックの店舗は直営(Company-Operated Shacks)とライセンス(Lcenced Shacks)で運営をしています。

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まず国内直営事業を見ていきます。直営は米国内だけで、2017年の店舗数は90店舗。2018年は創業以来で一番多くの出店を行うと書いてあります(32-35店)。店舗を「Shack」と呼んでいるのは面白いですね。2018年の出店まで考慮すると店舗数はCAGR(年平均成長率)は46%というスピードで成長しています。※スターバックスの店舗数の CAGRを検索しても出てきませんでした・・・

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次にライセンス事業を見てみると、2017年時点で12カ国m、69店舗。面白いのは、主な出店先が中東、トルコ、ロシアで、ヨーロッパではないところですね。ハンバーガーという業態が中東に合うのでしょうか。 2枚目のスライドにあるように2018年はアジアに重点を置くとのことです。 

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では、次に直前期の業績を見て行きます。

  • 総店舗の売上 $403M(403億円)YoY+36.6% CAGR49% 
  • 直営店+ライセンス料の売上 $268M(268億円)YoY+40.3% CAGR47%
  • 調整後のEBITDA $50M(50億円)YoY+35.1% CAGR58%

店舗数が増え続けているので、売上高が伸びていくのはわかりますが、EBITDAでYoY+35.1%という伸びは驚異的です。

 

イノベーション戦略はやはり・・・

ハンバーガーはマクドナルドを筆頭にファストフードの印象が強いですが、シェイクシャックは高品質・高価格というグルメバーガーのポジションを築き、成長を続けています。商品に加え、イノベーションの面でも進化を続けて行きそうです。

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まずはアプリからです。

  • 2017年1月にiOS、2017年7月Androidをリリース。
  • ダウンロードを推奨、性能維持
  • 平均売上は店舗より15%高い
  • 顧客と直接つながる機能を増やす
  • パーソナライズしたマーケティングとアプリベースのプロモーションを促進する

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ニューヨークのAstor Placeにある新店では、イノベーションを取り入れられています。

  • 体験に特化した店舗
  • 自動販売機のみでレジなし
  • キャッシュレス
  • 初任給$15/時 などなど

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デリバリーサービスも準備中。2017年には試験的におこなっていたとのことです。

サービス業は自動化へ

2018年は飲食店や小売店にイノベーションの波が襲ってきそうです。Amazon Goがオープンし、店舗の自動化が始まりました。マクドナルドはUBER EATSと提携し、デリバリーを強めています。日本でも人口減少に伴い労働力が不足し、このような自動化を止めることができないはずです。ハンバーガー界の黒船と言われたシェイクシャックのイノベーションにより、日本の飲食店にも良い影響が出ればよいイチ消費者として思います。

さて、シェイクシャックいかがったでしょうか。アメリカにはマクドナルド、バーガーキング、ウェンディーズ、In-N-outなど多数の有力チェーンがあり、ずっと群雄割拠ですが、イノベーションによって抜き出るお店がどこか非常に興味深いです。